誰もが言うように、HMV渋谷店の閉店は、
音楽の店頭販売の限界を象徴する出来事だったと思います。
先日、渋谷のバーで常連さんと話をしていて、
こんな話を聞きました。
「あるレアな輸入版CDを探して、タワレコで尋ねたら、
『それは取扱いできません』とにべもなく断られたんだけど、
ダメもとでHMV渋谷店で尋ねたら、
『海外から取り寄せられます』と言われたんだよね。
意外だったけど、HMVを見直したよね」
タワレコよりHMVの方が優れているという話ではなく、
CDショップを必要としている人はまだいるということを言いたいのです。
ボクは高校生のときから洋楽にハマりましたが、
当時はインターネットのような情報収集の術がなかったため、
新譜の情報やアーティストのバイオグラフィなどは、
ラジオやCDのライナーノーツから得ていました。
特にラジオにのらないような旧譜は、ライナーノーツがすべてでした。
「中古のレコードを買うと、たまにライナーノーツに赤線が引いてあったり、
ハンコが押してあったりするんだよな」(実話)
と笑い話を聞いた事がありますが、
それほどライナーノーツは貴重な情報源でした。
赤線を引いたことはないですが、ボクも随分とお世話になりました。
ライナーノーツは過去の名盤や縁のバンドなどを教えてくれる
情報誌そのものでした。
そんなもの今はインターネットで調べられる、と思った人は甘い!
ライナーノーツほどまとまった情報は、なかなかネット上にはないのです。
ライナーノーツそのものがCDの価値という訳ではないですが、
音楽を欲しいと思った時、
CDで買うかiTunesで買うか、迷うぐらいのことはあってもいいように思います。
それぐらいの価値はあると思います。
と思って、
今日も1枚、輸入版より400円高い日本盤CDを1枚買いました。テヘ。
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