映画"Metallica Through the Never"のサントラがいい。
メタリカのライブをテーマにした映画のサントラ=ライブアルバムです。
はじめに言っておくと、音はあまり良くない。しかし、選曲とライブの臨場感が素晴らしく、文句なしの名ライブ盤。
メタリカはアルバムごとに曲風が随分違うけど、新旧バランスよく素晴らしい整合性でまとまっている。「あの時代のメタリカが好き」とか色々意見はあるだろうけど、やっぱりメタリカはひとつだった。オープニングSEのエンリオ・モリコーネの"Ecstasy of Gold"から"Creeping Death"の流れは、何度聴いても、目の前で観ているかのような興奮をおぼえる。
続いて、ライブの臨場感。ライブ盤とスタジオ盤の違いは、なんといってもオーディエンスの有無で、重要なのはアーティストとオーディエンスとのバランスだと思っている。演奏者:観客=9:1ぐらいだと、臨場感がなくスタジオアルバムと変わらない(このケースは国内のアーティストに多い気がする)。6:4ぐらいだと、それはそれでファンとしてはつまらない。この作品は、そのバランスが絶妙で、楽曲の魅力を底上げしている。ライブアルバムとして意味のあるもので、同じ選曲のベストアルバム(スタジオアルバム)があってとしても、こっちばかり聴いていたんじゃないかなと。
そんなわけで、ヘビーメタルが形骸化した90年代以降でも、なぜ、メタリカだけは別格で、モンスターバンドになり得たのか、という問いへの答えがこのアルバムにはある。
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