最近読んだ本を2冊 −この2冊は発売時期は随分違いますが、関係のある本なので− まとめて紹介したいと思います。
はじめは『ハッカーと画家』
発売当時(2004年/日本では2005年)は随分話題になったようなのですが、僕が買ったのは3年ぐらい前で、1度目は読みづらい日本語訳に馴染めず挫折、2度目は「それなら」と去年、英語版をKindleで買ったものの何となく挫折、そしてやっと3度目に読み切りました。
作者は、ポール・グレアム。プログラマーには超有名な人だと思います。
現在のクラウドサービス(ASP)のアイデアを思いつき、Viawebというサービスを立ち上げYahoo!に売ったというプログラマー(彼の言うハッカー)であり起業家です。
そんな彼が、ブログで綴った内容をまとめたものが『ハッカーと画家』です。
単なる綺麗ごとや上っ面ではない非常に示唆に富んだ内容で、噂に違わぬ名著でした。(もっと前に読んでいれば良かった)10年近く前に発売された本ですが、彼の思想や着眼点は、プログラマーの域に留まらないばかりか、今でもまったく古臭さはなく読者に新しい気付きと思考の道を与えてくれます。
目次だけでも読みたくなると思うので紹介したいと思います。
【ハッカーと画家】
第0章 メイド・イン・USA
第1章 どうしてオタクはもてないのか
第2章 ハッカーと画家
第3章 口にできないこと
第4章 天邪鬼の価値
第5章 もうひとつの未来への道
第6章 富の創りかた
第7章 格差を考える
第8章 スパムへの対策
第9章 ものづくりのセンス
第10章 プログラミング言語入門
第11章 百年の言語
第12章 普通のやつらの上を行け
第13章 オタク野郎の復習
第14章 夢の言語
第15章 デザインとリサーチ
第16章 素晴らしきハッカー
そんな彼は『ハッカーと画家』を上梓した翌年の2005年に"Y Combinator"という起業家への投資会社を立ち上げました。
僕は"Y Combinator"のことは知りませんでしたが、そのブログの"Hacker News"のことは以前から知っていて定期的に読んでました。
で、この"Y Combinator" で起きていることを綴ったドキュメンタリーが最近発売された『Yコンビネーター』です。
Y Combinatorのことを簡単に紹介。
投資を求めている起業家たちはY Combinatorに応募し面接を受けます。
面接に通れば(合格率は3%程度)、1万5千ドル〜2万ドル程度の小額の投資を受けられます。そして、Y Combinatorは、その企業が発行する株の7%を受け取るという仕組みです。投資なので、当然リスクがあるのですが、それは多くの起業家に小額ずつ投資をするということで、リスク回避しています。
で、選ばれた起業家たちは3ヶ月間、シリコンバレーに引越し各々のアイデアを具現化するために日夜プログラミングに励みます。その中で行き詰まったり、相談事があれば、ポール・グレアムや他のパートナーに自由に意見を求められます。
Y Combinatorの選別基準が非常にすぐれているので、Y Combinatorのメンバーに選ばれたら、審査なしにそれだけで投資するという会社もあるようです。
ちなみに、DropboxもY Combinator出身です。
そんな彼ら若き起業家(若くない人もいるけど)の3ヶ月間をおったドキュメンタリーです。謎に包まれた"Y Combinator"の中では何が起きているのかがよく分かります。そして、楽観的な(と思われがちな)アメリカ人も悩み苦しむ、僕らと同じ人間であることもよく伝わってきます。
どちらも刺激的な内容で面白いです。『Yコンビネーター』は図書館でもいいですが、『ハッカーと画家』は買っても損はないと思います。
興味のある方は是非、読んでみてください。
5/28/2013
5/12/2013
気になるCM
モバゲーの「ガンダムゲーム祭」のCMが、最近お気に入りです。
ま、グッときたのは、松雪泰子が演じるクラブのママになんだけど、たった15秒で色々想像させられる素晴らしい仕上がりになっています。
設定を勝手に想像してみました。
20代前半にその美貌を活かしホステスとして頂点に上り詰め、今の店を約20年前に開店。客は、ママの人間性に惹かれた昔からの常連が多く、そして、彼らが連れてきた後輩もまた魅せられ常連に。
十分な稼ぎはあるがお金に対する執着はなく、派手な暮らしはしていない。閉店後は自転車で帰宅し、週末はサンダルでスーパーに特売品を買いにいく、そんな生活をここ10年続けている。でも、年に一度、プーケット辺りに旅行に行く。ホテルから殆ど出ず「私、何しに来たんだろう?」と帰国時に思うが、また翌年行ってしまう、そんな暮らしぶり。
結婚経験はないが15年ぐらい付き合っている人がいて、相手はパッとしないまま、すで60歳を超えて引退してしまった元サラリーマン。もしかしたら不倫かもしれない。
彼女の生き甲斐は、もっぱら客を相手に刹那的な会話をすることで、客があまりにガンダムを話題に出すもんだから、根が寂しがり屋のため釣られてちょっと気になり始めている、でも、モバゲーはきっとやらない。それは、彼女の15年間の恋愛がそうであるように、ゲームのような“続ける”何かは空しいと知っているから。
と、そんな事を勝手に思ってしまった。
これは是非、ドラマ化してもらいたい。深夜2時あたりに15分程度で。
お気に入りのシーンは「閉店後」シリーズのバーテンとのやりとり。松雪泰子が「私をガンダムの何かに例えたら?」とバーテンに問い、少しビビりながら「ジ、、ジオング」と答えるところ。
と、言いつつ、僕もゲームはやらない笑
ま、グッときたのは、松雪泰子が演じるクラブのママになんだけど、たった15秒で色々想像させられる素晴らしい仕上がりになっています。
設定を勝手に想像してみました。
20代前半にその美貌を活かしホステスとして頂点に上り詰め、今の店を約20年前に開店。客は、ママの人間性に惹かれた昔からの常連が多く、そして、彼らが連れてきた後輩もまた魅せられ常連に。
十分な稼ぎはあるがお金に対する執着はなく、派手な暮らしはしていない。閉店後は自転車で帰宅し、週末はサンダルでスーパーに特売品を買いにいく、そんな生活をここ10年続けている。でも、年に一度、プーケット辺りに旅行に行く。ホテルから殆ど出ず「私、何しに来たんだろう?」と帰国時に思うが、また翌年行ってしまう、そんな暮らしぶり。
結婚経験はないが15年ぐらい付き合っている人がいて、相手はパッとしないまま、すで60歳を超えて引退してしまった元サラリーマン。もしかしたら不倫かもしれない。
彼女の生き甲斐は、もっぱら客を相手に刹那的な会話をすることで、客があまりにガンダムを話題に出すもんだから、根が寂しがり屋のため釣られてちょっと気になり始めている、でも、モバゲーはきっとやらない。それは、彼女の15年間の恋愛がそうであるように、ゲームのような“続ける”何かは空しいと知っているから。
と、そんな事を勝手に思ってしまった。
これは是非、ドラマ化してもらいたい。深夜2時あたりに15分程度で。
お気に入りのシーンは「閉店後」シリーズのバーテンとのやりとり。松雪泰子が「私をガンダムの何かに例えたら?」とバーテンに問い、少しビビりながら「ジ、、ジオング」と答えるところ。
と、言いつつ、僕もゲームはやらない笑
5/05/2013
What About Now
このゴールデンウィークは、最近買った音楽を聴き直すいい機会になりました。欲の質が変わったなんて事を書いておいてなんですが、音楽に対する欲は相変わらず旺盛なようです。
Bon Joviは、前評判に関係なく新譜が出たらとにかく買うという特別なアーティストのひとつで、3月に発売された新譜"What About Now"も発売日にAmazon.comでポチりました。
音楽を手軽に買えるようになってから(経済的な意味で)、1枚のアルバムを昔ほど聴きこむことがなくなり、買って5回ぐらい聴いたら次へ、という残念な消費の仕方が増えました。(学生時代にハマった音楽の方が思い入れが強いのは、経済的に余裕がなく、限られたアルバムを聴くしかなかったからなんだろうな)
Bon Joviの新作もそんな聴き方をしていたのですが、この休みに改めて聴いてみると「やっぱ安定して、いい作品作るなぁ」と思ったわけです。まあ、ありがちなんだけど笑。
今作も彼ららしい聴き込むほど旨味が出てくるスルメ型のナイスな作品に仕上がっています。カラッと陽気な"Slippery When Wet"路線ではなく、"These Days"のようなアーティスティック路線(よう分からんけど)。
お気に入り曲は"Pictures of you"で、キャリアがそろそろ30年になるというのに、老境に入らず、こういう若々しくグッドバイブな曲を聴かせてくれるのはファンとしては嬉しい限りです。気になる方は、YouTubeで。
日本では、ミドルテンポの楽曲が中心のアルバムが続いたので、Bon Joviは、もはやロックバンドにあらずというイメージになりつつあるようにも感じますが、去年、海外iTunesでのみ発売されたライブアルバム"Inside Out"を聴くと、まだまだロックしているのが分かります。なんせ、一曲目が"Blood On Blood"
今作は、久しぶりにライブに行きたくなる作品だったので、 12月に来日という噂もありますが、"Inside Out"のテンションのまま来日してもらいたいです。
Bon Joviは、前評判に関係なく新譜が出たらとにかく買うという特別なアーティストのひとつで、3月に発売された新譜"What About Now"も発売日にAmazon.comでポチりました。
音楽を手軽に買えるようになってから(経済的な意味で)、1枚のアルバムを昔ほど聴きこむことがなくなり、買って5回ぐらい聴いたら次へ、という残念な消費の仕方が増えました。(学生時代にハマった音楽の方が思い入れが強いのは、経済的に余裕がなく、限られたアルバムを聴くしかなかったからなんだろうな)
Bon Joviの新作もそんな聴き方をしていたのですが、この休みに改めて聴いてみると「やっぱ安定して、いい作品作るなぁ」と思ったわけです。まあ、ありがちなんだけど笑。
今作も彼ららしい聴き込むほど旨味が出てくるスルメ型のナイスな作品に仕上がっています。カラッと陽気な"Slippery When Wet"路線ではなく、"These Days"のようなアーティスティック路線(よう分からんけど)。
お気に入り曲は"Pictures of you"で、キャリアがそろそろ30年になるというのに、老境に入らず、こういう若々しくグッドバイブな曲を聴かせてくれるのはファンとしては嬉しい限りです。気になる方は、YouTubeで。
日本では、ミドルテンポの楽曲が中心のアルバムが続いたので、Bon Joviは、もはやロックバンドにあらずというイメージになりつつあるようにも感じますが、去年、海外iTunesでのみ発売されたライブアルバム"Inside Out"を聴くと、まだまだロックしているのが分かります。なんせ、一曲目が"Blood On Blood"
今作は、久しぶりにライブに行きたくなる作品だったので、 12月に来日という噂もありますが、"Inside Out"のテンションのまま来日してもらいたいです。
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